SIAFラボでは、除雪車が路肩に作る雪壁の形状を彫刻作品に見立てて立体造形し、厳冬期に屋内で展示しました。 雪を3Dスキャンし、発泡スチロールを産業機械で切削して作った立体は、人が雪を雪らしいと感じる理由や、 積雪という自然現象と、除雪という都市機能の間に生まれる除雪跡という形状の特殊性/作品性/芸術性について考えるきっかけとなりました。
2021年の盛夏、除雪彫刻を、元データを採取した地点に再び据え置き、写真に撮ってみることにしました。 それは、ネットワークで膨大なデータが流通し、AIによって加工された画像が溢れる現代において、北海道の季節差をヴィジュアライズする最も愚直な方法と言えるでしょう。